約7年間お世話になった、委託先のお店が今月で閉店することになり、最後のご挨拶に行って来ました。
お店のオーナーさんが私の作品を気に入って下さって、「委託をしませんか?」と声をかけてもらってから約7年間。
納品に全く行けない時期があっても、
「無理しなくていいですよ」
「忙しいですもんね」
と言ってくださいました。
優しくて素敵なオーナーさんのもとで、たくさんのお客様に商品を届けられたことは本当に幸せでした。
でも、コロナの影響もあり、お店は閉店。
寂しいですが、時代は変わって来ているのです。ハンドメイドも、時代に合った売り方を今後は考えて行かなければなりません。
これで私の唯一の委託先はなくなりました。
そこで「これからどうやって活動していくべきか?」を少し考えてみました。
「委託販売は売れない」は本当か?

私が本格的に委託販売を始めたのは2013年頃ですが、ちょうどその頃にメルカリがサービスを開始しています。
ミンネは2012年からスタートしているようですが、まだその当時はメルカリやミンネでハンドメイドを売るなんていう発想はなかったし、
多くのハンドメイド作家さんも、委託販売か、イベントかで活動している人がほとんどでした。
ネット上で販売出来る場所がまだ浸透していなかったせいか、イベントをすれば大盛況。行列が出来るほどお客様がたくさん来てくれて、作品もよく売れました。
今ではほとんど売れませんが、「くるみボタンのヘアゴム」「シュシュ」「デジカメカース」のようなものがすごくよく売れた時代です。
しかし、ネットで「ハンドメイド 委託販売」と検索すると「売れない」と出てくるように、以前から委託販売は売れないと言われてきました。
その理由は、まず手数料を取られる事。一般的に商品の20%~30%位だと思います。
それにプラスして、お店に商品を送るのであれば配送料、自分で納品に行くにしても交通費がかかります。
という事は、売れても利益になりにくいのです。
商品が売れるかどうかは、正直そのお店の店主の販売力によっても違うし、そのお店のカラーに自分の作品が合っているかどうかにもよって変わって来ますが、
ハンドメイドのお店には、ハンドメイドが大好きな人達がやって来て、しかも購買意欲の高い人が集まるので基本は売れやすい場所と言えます。
ただ、利益にはなりにくいのは確かです。メルカリなどの手数料は10%なので、委託の方が高いですよね。
しかし、委託販売をすると「ファンがつきやすい」というメリットがあります。
お店にもよりますが、オーナーさんがそれぞれの作家の良さをアピールしてディスプレイしてくれたり、お客さんに魅力を伝えてくれたりすることで、「この作家さんが好き!」という人が出てくるのです。
また、お店でオーダー会とか様々なイベントをするとそこでファンが増えたりもしますし、そういった「知名度を上げる」という意味では委託販売はいいと思います。
「委託販売は売れない」のではなく、「委託販売は売れるけど利益になりにくい」が本当のところだと思います。
こういうご時世なので、お店も売上を上げるために今後はさらにハンドメイド作家にもシビアにならざるを得ないところがあるでしょう。
コロナでお客様が激減

コロナの影響で、ハンドメイドのイベントはほとんど行われていませんね。
今回閉店したお店も、コロナでお客さんが激減し、理由はそれだけではなかったにせよ、お大きな要因になったことは間違いありません。
自宅を改装して、たくさんの作家さんの作品を販売している「自宅ショップ」だったのですが、とってもアットホームで、「いつか私もこんなお店をしたいな」とひそかに思っていたのです。
しかし、今回閉店の話と理由を聞いて「自分でお店をやるって簡単じゃないな」と改めて思いました。
どんなに素敵な作品を集めたって、かわいくておしゃれなお店を作ったって、お客さんが来てくれなければ話になりません。
当たり前ですけど、単なるあこがれだけでは成り立たないのがビジネスです。
それでもやっぱり、お店を持つってハンドメイド作家さんならみんなちょっとは夢の中に一つにあるんじゃないでしょうか?
でも、ただ単にたくさんの作家さんの作品を集めて販売するだけではもう時代遅れになるんでしょう。コロナがきっかけにはなったかもしれませんが、遅かれ早かれそうなっていくんだと思います。
これからハンドメイドショップが生き残るためには、何か、新しいハンドメイドショップの形を考えなければいけないですね。
それはハンドメイドに限らずですが、コロナによって人々の考え方も、生活様式も大きく変化していることは間違いないのです。
これからはネットで売れることを考える時代

これからは、というより、もうずいぶん前からですが、やっぱりネット上での販売を避けて成功はないでしょう。
先日、新聞を読んでいたら、ファミレスのお客はコロナ流行の前に比べて激減しており、コロナが収束してももう2~3割のお客は戻らないだろうと予測しているそうです。
確かに、今回コロナが流行したことで生活はずいぶん変わりました。
私の事で言うと、仕事で2年に1回、大きな会場で「診療報酬改定の説明会」というのに参加するのですが、それが今年はコロナで中止となり、資料を発送されるだけで終わりました。
正直、いつも説明会に行ってもだた書類に沿って読み上げるのを聞いているだけ。そのために遠くの会場までわざわざ行かなくてはいけないのが本当にめんどくさいし、無駄だなぁと思っていました。
それが、今回資料の配布だけで終われるなら、ずっとそれでいいじゃん!と思ったのです。
きっと、そういう今まで当たり前にやってきたことが、「別の方法がある」という事に多くの人が気付いたと思います。
リモートで仕事が出来ることが可能だと分かった企業は、コロナが収まってもきっとリモートを続けるでしょう。
リモートで仕事が出来るようになり、東京で働く理由がなくなったからと言って、地方に拠点を移す企業も出てきたり、引っ越しする人も出てきています。
外食をしなくなり、自宅での楽しみ方を見つけた人たちは、これからも自宅でどう楽しく、おいしいものを食べるかを考えるでしょう。
つまり、コロナが収まったとしても、もうコロナ前と全く同じ生活様式には戻ることはないのです。
ハンドメイドも、お店に直接行く人は少なくなるでしょう。その代わりに、ミンネやメルカリに続く、ハンドメイド販売が出来るネット上の場所がどんどん増えていくことが予想されます。
ハンドメイド作家も、時代に合わせて活動の仕方を考えなければならない。まさに今がその時なんだと思います。
「委託販売は辞め時かもしれない」とタイトルに付けましたが、2020年以降は委託販売をする場所も減ることが予想されますし、今後は自力で売る力をつけて行かなければ生き残れない時代になっていくので、
もし今委託販売をなんとなく続けている人がいたら、見切りをつけて次のステップへ進んでもいいのかもしれません。
私にとってはそのタイミングなんだなと思いました。
ブログやSNSで自分の活動を発信していかなければ、今後はますます売るのは難しくなると思います。
もう、「パソコンは苦手」「インスタとかよく分からない」とは言っていられませんね。
私も、これからもどんどん新しいことに挑戦して、ネット上で売れる仕組みを構築していこうと思います。参考になったり、効果があったことはこちらのブログでもお伝えしていきますね。
ハンドメイド作家さんに役立つ情報をこれからも発信していきます!