日本刺繍という言葉を聞いたり、テレビで見たりしたことがあることがある人は多いと思いますが、実際にやったことがある、教室で習ったことがあるという人は少ないのではないでしょうか。
私が通っていた服飾専門学校では、日本刺繍の授業がありました。と言っても、授業ではでほんの少しだけ実技があっただけなので、やったのはほんのさわりだけ。
だから日本刺繍について深く知っているわけでも、すごく興味があるわけでもありませんでした。
でも、学校を卒業して数年後、「自宅近くに日本刺繍を習えるところがある」という奇跡的な出会いで私は日本刺繍を本格的に習う事に。
この記事では、日本刺繍教室に約3年通った私が
・日本刺繍って独学で出来るのか?
・日本刺繍の教室に通うと月謝や材料費はどれくらいかかるのか?
などについて詳しく書いています。
日本刺繍は独学で出来るのか?
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日本刺繡を独学で習得するのは難しい
日本刺繍を独学でやろうと思う人もいらっしゃると思います。
実際に日本刺繍を習っていた私が正直に言えることは、「日本刺繍を習得することは、独学ではかなり難しい」ということです。
日本刺繍の本などはたくさん出版されていますが、本を見ながら自分で一からやってみるというのはかなり大変です。
真似してみることは出来ても、そのやり方が正しいのか、上手いのか、下手なのか?正直初心者は全く分からないと思います。本物の日本刺繍の作品を見たことがない人はなおさらです。
こういった本は、一通り日本刺繍の基本的なことを学んだ人向けと言っていいと思います。
日本刺繍って本当に奥が深く、数か月やったからって技術を習得できるわけではありません。私も3年やったからといってもまだまだ全然出来てるとは言えないんです。
日本刺繍出来ますっていうのは、まだまだおこがましいって思います。
フランス刺繍、クロスステッチ刺繡、カロチャ刺繍などは比較的難易度が低く、独学でも出来るようになると思います。でも、日本刺繍は難易度が本当に高いです。
きちんとした教室で、日本刺繍の先生に直接手ほどきを受けなければ難しいのです。
日本刺繍のお試しをするならキットもおすすめ
とは言っても、いきなり日本刺繍の教室に通うのはハードルが高い。とりあえず、どんなものか試してみて出来そうだったら習いたい。
という人も多いと思うので、そういう人はキットで試してみるのもおすすめです。
日本刺繍は専用の道具や生地、糸などを準備しなければなりませんが、それを自分でひとつずつ購入するのは大変ですし、まずは何を準備すればいいかもわからないと思うので、一通りの道具と材料がセットになっているキットの方がいいと思います。
日本刺繍のキットは、楽天やAmazonなどでも以前は販売しているお店があったのですが、現在はなかなか見つけることが出来ません。
なので、日本刺繍のキットならFELISSIMO フェリシモがおすすめです。
(引用元:フェリシモ公式サイト)
フェリシモでは刺繍のキットの品ぞろえが豊富で、日本刺繍のキットも何度もリニューアルされながら販売されているので間違いなく手に入れることが出来ると思います。
キットは生地、糸、作り方のレシピがセットになっていて、刺繍枠などは別売りですがフェリシモ内で購入することが出来ます。
糸だけ購入したい場合は楽天・Amazonなどでも購入可能です。
キットは一応初心者向けとはなっていますが、それでも他の刺繍と比べると難しいと感じると思います。
キットで試してみて、「もっと上手くなりたい!」「日本刺繍って楽しい!」と感じることが出来たら、教室に通っても「難しすぎてついていけない・・・」とはならず、楽しく続けられると思いますよ。
日本刺繍教室の月謝はどれくらい?
日本刺繍の教室に通うにはどれくらいの月謝がかかるか?気になりますよね。
日本刺繍の月謝は平均1万~3万くらいだと思います。
一般的な手芸教室と比べると結構高いですよね。でもそれだけ特別だということです。本気でやる気のある人でないと続けられる金額でもないし、教室自体も気軽にやろうという雰囲気というよりは、「日本刺繍にほれ込んでいる」「真剣に技術を学びたい」という人が多いです。
月謝のほかに、絹糸や生地代、刺繍代や針などの道具、裏打ち代、作品を入れる額代など入れるとかなりお金がかかります。
また、習っていくうちにレベルが上がっていくと、月謝も上がって行きます。
私は、約3年教室に通いましたが、出産を機に通うのが難しくなり辞めることにしました。その後、習っていた先生が引っ越しされましたので、もう習うことは出来ません。
もし、お住まいの近くに日本刺繍教室を開いている先生がいらっしゃるなら、それはすごく貴重だと思います。なかなか気軽に始められるものでもありませんが、体験教室などがあれば一度参加してみるのもいいかもしれません。
私が実際に日本刺繍教室に通って分かったこと
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日本刺繡を習っている人の平均年齢
日本刺繍教室に初めて行った時、そこには60代~70代位のおばさま達が慣れた手つきで刺繍をしていました。
そのころ20代だった私は「あれ、ちょっと場違い?」と感じました。
現在は若い人でも日本刺繍をする人が増えていますが、私が通っていたころは子育てもひと段落、仕事もひと段落したような時間とお金に余裕のあるマダム達ばかりでした。(実際は分かりませんが、私にはそう見えました^^;)
しかし、刺繍の先生も、生徒さん達も「若い人が入ってきてくれてうれしいわ」と喜んでくれました。
なんかえらいとこ来ちゃったかなぁと思いながらも、私は日本刺繍を習うことにしたのです。
日本刺繍教室は時間が長い
日本刺繍の教室は月に1、2回。そこでまず驚いたのが1回の教室の時間の長さです。
普通のこういった習い事ってだいだい2時間とか長くても4時間くらいだと思いますが、私の通っていた教室はほぼ1日がかり。途中お昼休憩をはさんで朝の9:00頃から夕方17:00頃までやってることも。
なぜ、こんなに長いのかというと、やってみたら理解出来ました。
たったの2時間や3時間じゃ、全然進まないんです。
日本刺繍って、本当に細かくて、細かいだけでなく、ひと針ひと針、絹糸をよれを直しながら丁寧に丁寧に刺していくんです。
始めたばかりの頃は、針を図案のいい位置に刺すのでさえ一苦労です。ほんの0.1ミリの差で仕上がりが変わってくる世界なんです。
時短とか効率を上げるとか、そういうことは一切なし。
とにかく丁寧に時間をかけて、作品を仕上げていく。刺繍をしている時は何か日常を忘れて気持ちまで整えてくれるような、心を落ち着かせてくれるような、そんな時間が流れていました。
平均年齢が高いのも、納得ですよね、時間と心に余裕がないとなかなかやろうとは思いません。実際は、日本刺繍をやることで心に余裕が出来るんですけどね。
日本刺繍の教室を探す方法
日本刺繍の教室を探すには、まずは展示会に行ってみるのがおすすめです。
展示会は、たいていどこかの教室の生徒さんの作品を展示してくることが多いので、そこには日本刺繍の先生もいらっしゃる可能性が高いです。
教室をネットで検索しても、なかなか探し出せないこともありますが、展示会で検索したり、展示場で検索したりすると結構ヒットしたりします。
私も、習っているときは何度か展示会に作品を出品していただいたり、TVにも出させてもらったこともあります。(もちろん地元ローカルですが)
その頃の作品は、今でも大切に保管しています。お恥ずかしいですが、その作品の一部をご紹介します。
これは、習い始めて1年くらいで作った作品です。1年目にしてはなかなか上手く出来てるかと(?)これでも先生にはいつも褒められていたんですよ。
ちなみにこれくらいの作品でも、売りに出せば数万円の価値があるそうですよ。
日本刺繍は敷居が高くて、ハンドメイドサイトで決してバンバン売れるというアイテムではありませんが、日本刺繍のファンは世界中にいます。
いい素材(糸や生地)を使い、正しい技法で作られた作品は、高いお金を出してでも欲しいという人がたくさんいます。先生の作品ともなると何百万の世界です。すごいですよね。
昔は、日本刺繍を習えるのは身分の高いお金持ちの人だけだったそうです。一般人が習えるようなものではなかったと、いつも先生はおっしゃっていました。
そんな歴史のある、伝統工芸を習えるってすごく価値のあることだと思います。
ぜひ、若い人にも挑戦してみてもらえたら嬉しいなと思います。
日本刺繍やいろんな刺繍のキットが買えるのはこちら→フェリシモ