ハンドメイド販売 PR

ハンドメイドの値段のつけ方は?長年販売を経験して来て分かった適正価格について

ハンドメイド品の価格を決める時って、悩みますよね。私も、価格決めはいつも一番時間がかかるところです。

安すぎても、高すぎても売れないんです。その商品の適正価格をつけることが出来れば、お客様は買ってくれる確率が高いですが、なかなかそれが難しい!

初心者の時は特に自分の商品にどのくらいの値段をつけたらいいのかってわからないと思います。

基本の考え方は、「原価の3倍」とか言われていますが、全てがそれに当てはまるわけでもないなと私は思います。

長年ハンドメイドをやってきて、販売もしてきて、どんなものなら高値を付けても売れるのか、逆にどんなものが高値を付けにくいのか、何となく分かってきました。

フリマサイトなどでは「とにかく売りたい」からなのか、利益なんてそっちのけで大安売りしている人もいますが、いくら売れてもそれで利益がなかったら意味ないですよね。何のためにハンドメイドをしているのかわかりません。

売れたのは、あなたの作品を特に気に入った訳じゃなく、安かったから買ってくれただけかもしれません。

どうでもいいようなものを500円で10個売るより、自分が自信を持っておすすめできる1個5,000円の物を買ってもらう方が、売り上げは同じ5,000円でもあなたの価値は全然違ってきます。5,000円で買ったものを本当に気に入ってもらえれば、そのお客様は次につながるお客様です。

もちろん、500円のものもあってもいいとは思いますが、一番売りたいのは5,000円の方であるべきです!

「お客様が買いたいと思う」「利益もちゃんと出る」価格の決め方をお伝えします!

一度お友達価格で売ってしまうと、正規の価格がつけられなくなる

ハンドメイド作家としての活動を始めた頃のお客様って、自分の友人だったり、身内だったりしますよね。イベントに出店する時も、友人や身内が駆けつけてくれることも多いでしょう。

来てくれるとうれしいし、買ってくれたらもっとうれしい。

ついつい、お友達価格にしてしまいがちです・・・。

「来てくれてありがとう!サービスしておくね」と、言いたくなっちゃいますよね。

そこには「せっかく来てくれたのに値引きのひとつもしないなんて申し訳ない」という気持ちも含まれています。「せっかく買ってあげたのに、安くしてくれなかったね」なんて後でこそこそ言われるんじゃないかとか、とにかくびくびくです(笑)

私も最初の頃は、お友達価格ばかりで売っていました。

「いいよー、せっかく来てくれたから。あ、これはサービスでプレゼントするね!」なんて言って売り物をタダであげたりしていました。

でも、これ、良かれと思ってやっていても、今思えば相手にとってはいらないものだったかもしれませんし、値引きだってしてもらおうなんて思っていないかもしれません。

「別にそんなことしなくても、買うのに・・・。」と思っていたかもしれません。

本当に気に入って買いたいって言ってくれていたのに、こっちが変に気を使って、しなくてもいい値引きやサービスをしていたかもしれないですよね。

お友達価格にしてしまうのって、自分の商品への自信のなさが表れていると思います。

中には、「安くならない?」という友人もいたりもしますが、どっちにしても一度お友達価格のお友達対応をしてしまうと、その後もずーっと安く売らなきゃいけなくなります。

もうどのタイミングで定価で買ってもらうか分からなくなりますよ。「これからは値引きしないことにしたんだ~」とも言いづらいし。

なので、一番いいのは最初から「お友達価格で売らないこと」です。

もう、それに限ります。

そもそも適正価格をつけていれば、本当に欲しいと思ってくれていれば友人だろうが身内だろうが買ってくれるはず。自信を持って、堂々とこの値段ですって言えばいいのです。

安売りしてしまう理由は何なのか?

なぜ、安い値段しかつけられないのでしょう?

高い値段をつけて、それがもし売れた時に罪悪感を感じてしまうから?

なぜ罪悪感を抱いてしまうと思うのか?

そもそも「もし売れたら」って言ってる時点で適正価格だと自分では思っていないという事ですよね?

理由はまず、自分の商品にそもそも価値を見出すことが出来ていないから。

要は自分の商品に自信がないから、自信を持ってお客様にすすめることもできないんです。

「この商品なら、せいぜいこのくらいの値段だな・・・」という事になってしまします。

まずは自分が自分の作品を本当に好きになることです。

自分な好きなものとか好きな事って、どんなところが好きで、どんなところが素晴らしくって、どんなところがおすすめなのかをたくさん語れますよね。

自分の商品についてそれくらい語れますか?それが出来て初めてその商品の価値って出てくるんだと思います。

何となく作って、何となく売っているだけになっていませんか?

初心者の頃は、自分の商品に自信を持つってなかなか難しいかもしれません。でも、お金を出して買っていただくことを考えたら、初心者だからと言い訳は出来ません。

お金をいただく時点で、趣味ではなく仕事なんです。

いい加減なものを作って安売りばかりしていても、いつまでたってもあなたの本当のファンになってくれる人は現れません。安物が好きなお客様しか集まらないんです。

それよりも、あなたの作った商品に心から感動してくれて、価値を認めてくれるようなお客様がひとりでもいてくれたらうれしいですよね。

まずは自分の作品に自信を持つこと。自信を持って語れるだけのクオリティの作品を作ることです。

ハンドメイド品の値段のつけ方

ハンドメイド品の基本の値段のつけ方は

原価(材料費+作業代+梱包代+送料+通信料+手数料など)×○倍=販売価格

です。○の中は、2だったり、3だったり、4だったり・・・。

要は○の中の数字によって利益が変わってきます。

原価が500円の物を×3倍にすると1,500円。1,500円から原価の500円を引いたら1,000円。という事は単純に利益は1,000円っていう事です。

ここで大事なのは、原価は材料費だけという感覚になってしまいがちですが、材料費だけでなく、作業代(時給)や梱包代、送料、手数料など、もっと言えば作業するために購入した道具代やそれを買いに行った時の交通費などもすべて原価に含まれるということです。

ということは、原価って結構かかっているってことです。

上の例のように原価を500円にするには、材料費はざっと考えても100円以下になるんじゃないかと思います。なかなか材料費を100円以下にするって難しいですよね・・・。

ということで、思った以上にお金がかかっているという事です。だからちゃんと利益を出すことを考えて値段を決めないと、売れているようで実はまったく利益にはなっていないということになってしまいます。

とくにこれから長くハンドメイド販売を続けていきたい、副業としてしっかり収入も得たいなら、利益についてはしっかり把握した上でやっていきましょう。

高値でも売れるハンドメイドのジャンル・アイテムは?

ハンドメイドで高値を付けて売れるジャンル・売れるアイテムと、そうでないものあります。

高値でも売れるジャンル・アイテム

・ブライダル(ウエディングドレス、ヘッドアクセサリー、リングピロー、席次表など)

・コスプレ(キッズから大人まで、ハロウィンやクリスマス衣装やアクセサリーなど)

・お祝い(結婚祝い、出産祝いで選ばれるようなもの、名前入りなど)

・木工品(インテリア、雑貨、クリスマスツリーなど)

・ドライフラワー、プリザーブドフラワー(ハーバリウムなど)

・刺繍(アクセサリー、ブローチ、ポーチやバックなど)

逆に高値は付けにくいジャンル・アイテム

・ベビー、キッズ

・消しゴムはんこ

・エコバック

・アクリルたわし

・ぬいぐるみ

・編み物

私が長年ハンドメイドをしてきて思うのは、こんな感じです。もちろん、売れるジャンル・アイテムだからと言って必ず売れるわけでもないし、売れないジャンルだからやめた方がいいというわけではないですよ。

ただ、全体的には高値で売れるものとそうでないものは分かれることろです。

ブライダルやお祝い品などは、お客様の感覚からして「ちょっと高くてもいいものが欲しい」とか「喜んでもらえるものを買いたい」という心理が最初からあるので、結構高くても売れます。

ピアスやネックレスなどはライバルが多くて、価格も比較的安くしか売れないことが多いですが、「ブライダル用」として「特別な日に」使う物として販売すると一気に価値が上がります。

もしかしたらアクセサリーのジャンルで売っていたものをブライダルのジャンルで「結婚式のアクサせサリー」として販売したら倍の値段でも売れるかもしれません。

実は私、ブライダル系の仕事もしていたのでわかりますが、「結婚」に関することになるとほとんどの方が本当にお金を惜しみなく使われます。一生に一度のことだからこだわりたいし、自分がいいと思う物をすごく探しているんです。しかも人とかぶらないものを。

だから、「これ!」という気に入ったものがあれば買うんです。そしてちょっと高いくらいがいいんです。ブライダル系では安いものは逆に売れにくいです。みんないいものが欲しいんですよね。

だから、ブライダル系は本当におすすめのジャンルではあります。

他にもコスプレだったり、木工品だったり、刺繍だったり・・・共通点をあげるなら「非日常的」「自分では簡単に作れないもの」でしょうか。

逆に高値がつけにくいものに挙げたのは「日常的」「簡単に手に入るもの」が多いと言えます。わざわざハンドメイドを買わなくて済むものです。

編み物は時間と手間がかかる割に高値はつけにくい

高値がつけにくいものに編み物を挙げたのですが、それにはちょっと理由があります。

私も編み物が大好きで、バックやポーチ、巾着などを作って販売もしたりします。

結構人気で、委託販売などでも必ず売れるアイテムではあるのですが・・・。

編み物ってものにもよりますが、小さなものを作るのにも何時間もかかります。私がよく作っているかぎ針のミニ巾着も、1個作るのに最低3時間はかかります。ボーダーやドットの柄を編んでいるから普通に作るよりも何倍も手間がかかっているのですが、それでも完成したものは2,000円程度です。

労力を考えればもっと高値を付けたいですが、編み物の小さい巾着に3,000円も4,000円も出すでしょうか。私は自分のこの商品はすごく気に入って作っていますが、さすがにそれは高いなと思います。

有名ブランドのTシャツが何万円もするように、有名ブランドのミニ巾着なら買ってくれる人もいるかもしれませんが・・・。

ミンネなどで編み物のジャンルをみても、すっごく手が込んでいる物もほとんどが1,000円前後と言ったところです。

ただパーツを組み合わせただけのピアスより、細かく編んだモチーフのピアスの方が何倍も手間がかかっているのに、やっぱり編み物のピアスの方が安くみられてしまう。なんか編み物って損してるよなぁと思ったりもします。

でも!今は編み物も高値で売れるものもあるんです。それはズパゲッティ(Tシャツヤーン!)

ズパゲッティなら、普通の編み物の何倍も早く作ることが出来、しかもTシャツヤーンブームで人気のアイテムということもあり、バックなどなら人気が出れば10,000円位でも売れます。

普通の毛糸で編んだら手のひらくらいのサイズにしかならないような編み方でも、ズパゲッティならトートバックになるサイズになります。ズパゲッティを編んだことがある人には分かってもらえると思うんですが・・・。

ということで、編み物で販売をするなら今の時代はTシャツヤーンを強くおすすめします。

ニット帽や手袋なども、人気アイテムではありますが、あまり高くは売れません。

かぎ針で編んだ洋服やベストなんかも、今の時代は着る人少ないですからね。

ハンドメイドで時代遅れの物を売っても絶対に売れません。数年前に流行ったものでも、流行が終われば全く売れなくなります。定番商品があったとしても、時代とともに見直すことが必要です。

同じ作るなら、高値で売れるものを作ろう

忙しい主婦が副業としてハンドメイド販売をするなら、当然ですが商品1個の単価が高い方がいいです。

月の売上3万円を目指すとして、

①1個10,000円のバックなら3個売れれば目標達成です!

②1個5,000円のバックなら6個売れれば目標達成です!

③1個1,000円のバックなら30個売れれば目標達成です!

④1個500円のバックなら60個売れれば目標達成です!

さぁ、どれがいいですか?同じ3万という目標だけど作る数も売る数も全然違います。

忙しくて時間がない人ほど①を目指した方がいいのが分かりますよね。ただ作ればいいわけじゃなくて梱包や発送の手間も考えたら・・・。

ただ、10,000円のバックだけしか品ぞろえがないと、毎月3個売るのもそんなに簡単ではないと思います。10,000円のバックが1個、5,000円のバックが5個、1,000円のバックが5個、500円のバックが10個という風に、色んな価格の物を販売することで、ただただ作業に追われるハンドメイドにならなくて済みます。

その方が、作るのも楽しいと思います。

値段の決め方は難しいですが、少しでも参考になればうれしいです。

 

住所や電話番号を公表せずにハンドメイド販売が出来るバーチャルオフィスはこちら