ハンドメイドのイベントは、全国各地で開催されています。
私が住んでいる田舎でも、年に1度はハンドメイドブースが約90店も集まる大きなイベントがあります。小さなイベントなら、月に1度はどこかしらで開催している感覚です。
なので、イベントに出店することも、そんなにハードルは高くないと思います。
ハンドメイドのイベントには、どうやったら出店できるの?
ハンドメイド販売を続けていると、だんだんとハンドメイド作家として周知されるようになり、勝手にイベント情報が入ってくるようになります。
イベントの主催者は出来るだけだくさんの出店者を集めたいので、直接作家に出店のオファーをしたり、作家同士で「出店しませんか?」声をかけあったりします。
では、初めてイベントに参加しようと思ったらどうしたら良いか。
ショッピングモールや、街の中で告知のチラシを貼りだしているようなイベントなら、そのチラシに書いてある申し込み方法で申し込みます。
申し込む時には作家名、ショップ名、何を販売するかなど記載しないといけないと思うので、初心者さんはまずそこを決めておきましょう。
または、スーパーの一角や、空き家などで毎月のようにイベントを開催していたりします。
そういう小さなイベントは、イベントの特色が強く出るので、一度実際にお客として行ってみるといいと思います。
商品や客層を見て自分が作っているものとテイストが近ければ、そこで直接「出店したいのですが、どうしたらいいですか?」と交渉してみるといいと思います。
私のイベント出店デビューもこの方法でした。たまたま行ったイベントの、出店者さん同士の雰囲気が良く、商品も自分の作品のテイストと近かったので、「私もここで販売したい!」と思ってドキドキしながら声をかけました。
イベント前日に納品できるか、何時までに撤収出来るかなど条件はありましたが、快くOKをもらえたので私はラッキーでしたが、
声をかけてみて冷たい対応をされたとか、少しでも不安要素があれば、出店しても楽しめないと思うのでやめておいた方がいいと思います。
自分にあった場所を選ぶことが肝心です。
イベントに参加している作家さんとお話しすると、普段は委託販売をしているとか、今度はどこどこでイベントがあるとか、たくさんの情報を知ることが出来ます。
そうやって少しずつつながりを広げていくと、その後もイベントに呼ばれるようになると思いますよ。
ハンドメイドのイベントで売れるもの、売れないものは?
ハンドメイドのイベントに参加して、全く売れないというのはすごくつらいものです。隣のお店は大盛況なのに、自分のお店はなかなかお客様が足を止めてくれない。止めてくれても、買ってもらえない。
それはもう、孤独です。
そうならない為にも、イベントで売れるものと売れないものを理解しておきましょう。
まず、入場料を払って参加するような大きなイベントの場合と、小さなイベントでは売れるものが全く違います。
大きなイベントに来るお客様は、ハンドメイド品を最初から買う気持ちで来ています。なので「世界に一つ」の「価格が高め」で「クオリティが高いもの」が売れます。わざわざ安いものは買いません。
逆に、小さなイベント、例えばフード系や美容系のイベントと一緒にハンドメイドブースもあるようなイベントでは、ハンドメイド品を買おうとして来ているわけではなくその場所で楽しむために来ている人が多いです。
だから高いものは売れません。「世界にひとつ」は求めていないのです。
そいういったイベントでは「体験」を求めていることが多いので、このイベントに行って楽しかったね、記念になにか買っておこう、くらいのものや、体験も伴うワークショップが人気です。
今まで様々なイベントに参加して、小さめのイベントで売れるものの傾向を分析してみました。
・手軽に買える価格で
・小さなもので(大きなものはその後持ち歩きにくい)
・パッと見て「かわいい!」とインパクトがあって
・品ぞろえが豊富で
・箱の中から宝物を探す感じのもの
伝わりますでしょうか?
具体的に言うと、レジンやプラバンで出来たキーホルダーや、ポケットティッシュが入るようなミニファスナーポーチ、リボンや羊毛フェルトのモチーフがついたヘアアクセサリーなどです。(実際の売れ筋商品です)
それを、箱にたくさん並べてください。お客様がぐちゃくちゃにしてお気に入りを探せるように。
それでお店に人が集まります。そうすると他の商品も見てもらえて、少し高めのものを買ってもらえたりします。イベントってお客さんが入っていないブースってホントに入りにくいんです。
子供が欲しくなるようなかわいいヘアアクセや小物で足を止めてもらい、お母さんにもお店を見てもらうのは王道の方法です。まずは気軽に手に取ってもらえるものを必ず準備しましょう。
1日の売り上げはどのくらいになる?
小さなイベントで売れるのは、価格の低いものですからたくさん売れてもまとまった金額には正直なりにくいです。1日で1万円いけば、大盛況じゃないでしょうか。数千円が相場だと思います。
もっと売り上げを上げたいのであれば、
価格の低いもの+価格の高いものを売る必要があります。
お客様の中には「ハンドメイドが大好きで、買うつもりで来ている人」が必ずいらっしゃいます。
私の個人的な分析ではありますが、価格の高いものに興味を持ってくれる熱心なお客様が必ず1日に何名かいらっしゃいます。そういうお客様の心をつかめるかどうかだと思います。
そしてたいてい、そういうお客様は滞在時間が長いので、その方の接客をしている間に他の小物がバンバン売れたりします。
興味を持っているお客さんがいる店=いいものを置いている店に見られるんですよね。人間の心理っておもしろいです。
価格の高い商品を買っていただくお客様は、たいていいろいろと質問をしてきます。しかもけっこう鋭い質問を。
「これは素材は綿なの?」「汚れたら洗えるの?」「作るのに何時間位かかるの?」「どんな服に合わせたらいいの」などなど。ハンドメイドが好きな人だったり、自分もハンドメイドをするんですっていう方も結構買って下さいます。
そこで質問に答えられないと、売り上げにはつながらないので、自分の商品についてしっかり語れるようにしておきましょう。
売上よりもお客様とのコミュニケーションが大事
ハンドメイドのイベントって、一度にたくさんの商品を用意しないといけないし、什器や包装、値札、おつりなどを用意したり、搬入、撤収と本当に労力がかかります。
そのわりにものすごく売り上げれるわけではないのに、なぜ参加するんだろう、と思うかもしれません。(イベントではフード系の売り上げが一番いいようです)
その理由は、まず「楽しいから」ということと、「次につながるから」です。
ハンドメイドサイトやSNSで簡単に販売することは出来ますが、自分の商品を見てくれたり、買ってくれた人の反応を見る事は出来ません。イベントに出店すると、目の前でお客様の反応を見る事が出来ます。
「かわいい」「素敵」と言ってもらえたり、目の前で「これとこれ、どっちにしようかな~」なんて選んでくれたりする姿を見れるのは本当にうれしいし、お客様とハンドメイドの事で話が盛り上がったりするととても楽しいです。
逆に、売れると思っていた商品が全然売れなかったり、客層を間違えたなとか、失敗も経験することが出来ます。その経験はその後の作品作りに生かせますよね。
また、そこで1人でもファンになってくれる人がいたら、「いつもはどこで販売しているんですか?」「次はいつ出店しますか?」など聞かれるかもしれません。その方がお友達を連れてまた来てくれるかもしれませんし、サイト等で買ってくれるかもしれません。
1人のファンを大切にすることはすごく大事なことです。適当な商品ばかり置いていたら、ファンになってくれる人はいませんよね?
それから、ハンドメイド作家さんは、他の作家さんとつながりたいっていう人が多いので、知り合いになれるチャンスがある。
そうするとあなたの活動もどんどん広がっていけると思います。
・自分に合った場所、テイストのイベントを選ぼう。
・イベントによって売れるもの・売れないものを理解しておこう。
・ファンになってもらえるような商品を作ろう。
・売り上げばかりでなく、自分も楽しみながらハンドメイド好きとつながろう。